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薬局の処方せん集中率とは?計算方法と歯科取扱、下がる方法を紹介するよ。

ようこそ、薬サポ君(@YakuSapo)のページへ。

 

 

今回のテーマは、集中率です。

集中率という言葉は、平成18年4月1日の診療報酬改定(調剤報酬改定)で初めて公に現れた言葉であり、今や薬局経営指数の代表格になりつつある言葉です。

今更感はありますが、今回は集中率を深掘りしたいと思います。

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定義と解釈

まずは、厚生労働省が発表している言葉の確認をしてみましょう。

 

ちなみにですが、集中率についてビシッ!と説明された公的な文書は確認できていないのが現実です。このページでは、ところどころにある公的説明を繋いで全体像を紐解いていきたいと思います。

 概略図

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上図の通り、薬局が応需する処方せんのうち 主の医療機関が閉める割合を指します。

 

 

計算方法を図にしました

最初にわかりやすく図にしました。すぐに計算したい方はこの図を見るだけで十分な結果が求められます。以下に続く項目は、この図にたどり着くまでの紐解きです。

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定義の手がかり

(問13)

特定の保険医療機関に係る処方せん受付回数及び特定の医療機関に係る処方せんによる調剤の割合(集中率)の計算について、調剤基本料の施設基準に規定されている処方せんの受付回数に従い、受付回数に数えない処方せんを除いた受付回数を用いることでよいか。


(答)貴見のとおり。 

引用元:平成28年3月31日)疑義解釈資料の送付について(その1)
数えない処方せんって?

〜記載上の注意〜

処方せんの受付回数は次の処方せんを除いた受付回数を記載すること。


ア 時間外加算、休日加算若しくは深夜加算又は夜間・休日等加算を算定した処方せん


イ 在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料又は在宅患者緊急時等共同指導料の基となる調剤に係る処方せん


ウ 居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費の基となる調剤に係る処方せん

引用元:平成28年3月4日) 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて 

期間は?

〜記載上の注意〜

「7」の期間については、調剤報酬点数表の区分番号00に掲げる調剤基本料における特定 の保険医療機関に係る処方による調剤の割合の判定の取扱いに準じるものであること。

引用元:平成28年3月4日) 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて

わかりにくいぃ〜(笑)

 

〜準じるものって何?

(5) 特定の保険医療機関に係る処方せんによる調剤の割合が70%又は90%を超える薬局に該当するか否かの取扱いは、次の基準による。

 

ア 前年2月末日以降継続して保険薬局に指定されている薬局について

前年3月1日から当年2月末日までの12か月間に受け付けた処方せんのうち特定の保険医療機関に係るものの受付回数を、当該期間に受け付けたすべての処方せんの受付回数で除して得た割合が70%又は90%を超えるか否 かで判定し、4月1日から翌年3月31日まで適用する。

 

イ 前年3月1日から前年11月30日までの間に新規に保険薬局に指定された 薬局について

指定の日の属する月の翌月1日から当年2月末日までに受け付けた処方 せんのうち特定の保険医療機関に係るものの受付回数を、当該期間に受け付 けたすべての処方せんの受付回数で除して得た割合が70%又は90%を超え るか否かで判定し、4月1日から翌年3月31日まで適用する。

 

ウ 前年12月1日以降に新規に保険薬局に指定された薬局について

指定の日の属する月の翌月1日から3か月間に受け付けた処方せんのう ち特定の保険医療機関に係るものの受付回数を、当該期間に受け付けたすべ ての処方せんの受付回数で除して得た割合が70%又は90%を超えるか否か で判定し、当該3か月の最終月の翌々月1日から翌年3月31日まで適用する。 なお、適用開始までの間は41点を算定する。

引用元:平成26年7月10日)保険薬局の調剤基本料の算定に伴う「処方せんの受付回数及び特定の保険医療機関に係る処方せんによる調剤の割合」の報告について

 

 

簡単にいうと

集中率=主たる医療機関の処方せん受付回数/全処方せん受付回数

 

期間=前年3月〜当年2月末:1年間

 

 

注意

主たる保険医療機関に歯科及び口腔外科が存在する場合、その処方せん受付回数も主たる保険医療機関からの処方せん受付回数に含む。(厚労省確認済み)

これは実務上、間違えやすいことなので注意してください。集中率を計算する際、主たる保険医療機関の受付回数を確認すると思いますが、歯科と口腔外科は医療機関コードが他科と異なるため、別の行に記載されますので見逃さないよう注意願います。

 

 集中率の下がった事例

全国の薬局で見受けられる、集中率が下がっていった取り組み事例を紹介します。

重要

意味の認識違いにご注意下さい。ここでご紹介するのは下げ方ではありません。あくまで下がっていった事例です。より患者さんの役に立つ薬局では集中率が低い傾向にあるというデータに基づき、より患者さんのためになる薬局作りを目指した取組みを紹介しています。

 

 

 

 1.既存患者さんへの声掛け

これは最も簡単な方法です。費用もかからず、従業員の負担も少なく、何よりすぐに実行できるからです。患者さんへの声掛け代表フレーズは以下の通りです。

 

「他でもらっている処方せんもうちへ持ってきて下さい。お薬を1つの薬局で管理することは患者さんにとって多くのメリットがあります。」

 

患者さんの利点は以下の通りです。


  • 無駄な服用を減らせる(重複薬や効果が似た薬の投薬が減らせる)
  • 薬の管理が格段にし易くなる(複数の処方せん薬を1回の一包化で済ませる等)
  • 体調や服用状況を説明する手間数が減る
  • 受持った薬局の責任意識が高まり、より患者さんに寄り添った助言等が受けられる

 

患者さんの多くは複数の医療機関を受診しており、それに伴い処方せんも複数受け取っています。その処方せんを一箇所の薬局で管理できたら、患者さんに多くのメリットをもたらすのです。

そして、みなさんお気付きでしょうか?上の取組みは違う言い方があるのです。かかりつけ薬局・薬剤師です。患者さんを思う行動をとれば、自然とかかりつけ薬剤師になり、同時に集中率も下がっていくのです。

 

2.老人ホーム等の施設との薬連携体制を構築する

老人ホーム等の施設の患者さんたちは施設ごとに窓口を一本化させ、決まった薬局だけとの連携をとるのが一般的となっています。よって、一度窓口となってしまえば、しばらくは処方せんの応需が約束されたものとなり、その施設を担当する医療機関が主たる医療機関でなかった場合、集中率の低下に繋がるというわけです。

 

ただし、この事例による集中率の下げは患者さんや国が求める、患者さんのための取組みとは大きく逸脱しています。よって、推奨はしません。また、逸脱しているのは誰が見ても明らかなため、次回の診療報酬改定では除外される可能性もありますので、ご注意下さい。

 

まとめ

今、集中率という数値が注目されていますが、あくまで患者さんのための薬局を測る指数です。その指数の意義をしっかり捉えた経営をする事が大事なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

以上、「薬局の処方せん集中率とは?その定義を紹介するよ。」でした。