【必見】処方せん薬の金額を下げる方法

処方箋単価の平均【2017年】診療科目別の技術料と薬剤料(処方せん一枚あたりの調剤医療費)

薬サポ(@YakuSapo)のページへ、ようこそ。

 

厚労省データをまとめました

 

厚生労働省から毎年発表される調剤医療費を基に、処方せんの平均単価を診療科目別にまとめました。 2017年に発表された2016年のデータです。

 

自分の薬局が平均値に達しているか確認してみてはいかがでしょうか。

f:id:applexjuice929:20171026223938p:plain

f:id:applexjuice929:20171026205112p:plain

※本データには特定保険医療材料が一切含まれておりません。(単価に対して高くて0.3%ほどの影響しかないため。)

 

診療所(クリニック)群

処方元の規模によって単価が極端に変わりますので、診療所と病院を分けて分類しています。

 

f:id:applexjuice929:20171026223938p:plain

 

診療所群の平均単価

一枚の単価:6,880円
技術料単価:2,001円
薬剤料単価:3,789円

<筆者考察>

大小含め、数百店舗の集計経験がある筆者の感覚としても妥当だと思える結果になっている(実態を忠実に表している)と感じています。経営の目線としては、どの薬局さんも技術料は2,000円を目標とし、さらにその上を目指し続ける必要があるかと思います。そうでないと、調剤報酬改定のたびに減算の対象になり、利益の減少に怯えながら営業をする事になってしまいます。

眼科の平均単価

一枚の単価:3,970円
技術料単価:1,299円
薬剤料単価:2,671円

<筆者考察>

眼科は経営面からいうとツライです。主に外用薬が主になるため、調剤料が算定できず技術料もとれません。さらに、目薬は安価なものが多いので薬剤料も期待できません。算定の為所は後発医薬品体制加算ではないでしょうか。外用薬は比較的、後発医薬品が揃っているので後発医薬品体制加算の部分で技術料を獲得しやすいと思われます。

 

小児科の平均単価

一枚の単価:4,064円
技術料単価:1,958円
薬剤料単価:2,105円

<筆者考察>

小児科は処方日数が短い傾向にあるので、技術料も薬剤料も多くを望めない科目と言えます。算定の為所は粉薬や水剤の計量混合加算ではないでしょうか。

 

耳鼻咽喉科の平均単価

一枚の単価:4,280円
技術料単価:1,909円
薬剤料単価:2,371円

<筆者考察>

比較的技術料の取りやすい科目です。しかし、使用する薬剤の薬価が低い傾向にあり、単価としては高くを望めない科目と言えるでしょう。薬局の運営としては、単価の割にはしっかり技術料がとれるので、営業利益率が高めになる傾向があります。

 

皮膚科の平均単価

一枚の単価:4,470円
技術料単価:1,842円
薬剤料単価:2,628円

<筆者考察>

基準調剤加算が最も算定しにくい科目であり、内服薬が少ないため調剤料も少なくなる傾向にあります。そのため、技術料の獲得が難しい科目です。薬剤料においても高い価格は望めません。外用薬がほとんどで、薬価の引くものが多いからです。

 

産婦人科の平均単価

一枚の単価:5,483円
技術料単価:1,894円
薬剤料単価:3,590円

<筆者考察>

実は、次に出てくる整形外科と非常によく似た単価構成です。整形外科より内服が少し多く、外用が少し少ない程度です。

 

整形外科の平均単価

一枚の単価:5,489円
技術料単価:1,834円
薬剤料単価:3,655円

<筆者考察>

整形外科は既存製品を渡すだけとなる可能性が高い科目であり、加算料が非常に取りにくい科目です。技術料が伸び悩む原因がそこにある場合が多いです。また、外用薬が非常に多いイメージがあると思いますが、外用薬は薬価の低いものが多く、薬剤料を強く押し上げる要因とはなっていません。外用薬のかかる費用は内科でかかる費用とほぼ同じくらいなのです。

 

外科の平均単価

一枚の単価:7,599円
技術料単価:2,329円
薬剤料単価:5,270円

<筆者考察>

一見、外科?となると思いますが、この外科は脳神経外科や消化器外科の事を指していると考えられます。これらの外科は処方日数が長く、かつ高額な薬も多いのが特徴的です。そのため、薬剤料が高額となります。処方日数が長いと調剤料も上がるので技術料も高額になる傾向がある科目です。

 

内科の平均単価

一枚の単価:8,581円
技術料単価:2,445円
薬剤料単価:6,136円

<筆者考察>

内科は最も多いので、平均単価をリードする科目です。一言で内科と言えど、軽いものから重たい病気をくくりますので、自然と単価は上がります。特徴は特になく、診療所の診療科目をミックスした科目とも言えるでしょう。

 

その他の平均単価

一枚の単価:8,987円
技術料単価:2,502円
薬剤料単価:6,485円

<筆者考察>

 明確な記載はありませんが、ここには在宅医療が含まれている可能性があります。在宅医療が単価を押し上げていると思われ、他には循環器やHIV薬など、超高額薬剤を含んでいると考えられ、単価も上がっていると思われます。

 

病院群

 

f:id:applexjuice929:20171026205112p:plain

病院群は、ほぼ規模による違いなのでまとめて表示いたします。

病院平均の平均単価

一枚の単価:16,422円
技術料単価:2,516円
薬剤料単価:13,906円

 

大学病院の平均単価

一枚の単価:27,479円
技術料単価:2,469円
薬剤料単価:25,011円

 

公的病院の平均単価

一枚の単価:19,380円
技術料単価:2,514円
薬剤料単価:16,866円

 

法人病院の平均単価

一枚の単価:12,672円
技術料単価:2,529円
薬剤料単価:10,143円

 

個人病院の平均単価

一枚の単価:10,079円
技術料単価:2,414円
薬剤料単価:7,665円

 

以上、「処方せん単価【公式2017年】診療科目別に技術料と薬剤料をまとめました(処方せん一枚あたりの調剤医療費)」でした。